フリーランスでも会社員並みの福利厚生を完備し安心して働けるように
株式会社アーキタイプは Webビジネスに関する企画、制作、運営、コンサルティング、クリエイティブ人材の派遣などを行っている会社です。
同社ではフリーランス向けの福利厚生サービス「A-Staffingサポ」をリリースするにあたり、フェアワークのオンライン社内診療所「Fair-Clinic」を導入しました。フリーランス人材でも会社員と同等レベルの福利厚生を享受し、より安心して働ける環境を整備したい、というのが狙いです。代表取締役の齋藤様にお話を伺いました。
(2023年12月13日 インタビュアー:フェアワーク広報)
━━フリーランスや個人事業主の働き方の現状や課題を教えてください。
IT業界で活躍する人は若い人が多く、健康についてまだそれほど配慮せず、バリバリ働いている印象があります。特にフリーランスや個人事業主として仕事をする方々にとっては、福利厚生は遠い存在でしょう。
このたび私たちがフリーランス向けの福利厚生のサービスを提供しようと考えた時に、フェアワークさんの「すべての人々が健康かつ幸福に社会参加する世界を創る」という理念を知り、とても共感したことから、初めての面談から1~2カ月というスピード感でオンライン社内診療所「Fair-Clinic」の導入を決めました。
会社員であれば毎年定期的に健康診断を受ける人が多いと思いますが、フリーランスや個人事業主の場合、健康診断すら受けない人が多く、具合が悪くなってはじめて病院へ行くケースがほとんどです。実際になにか問題が起きてから病院へ行くより、健康面について気軽に、ひどくなる前に相談できる場所があればいいのに、とずっと考えていたところでした。
当社に所属するクリエイティブ人材の多くはデザイナーやエンジニア、ライターとして、モニターやスマホを長時間見る仕事をしています。ですのでみんな「目・肩・腰」にトラブルを抱えやすいという共通点があります。
そんな人たちが「最近、目が疲れているな」とちょっとした不調を感じても、わざわざ休みを取って眼科までは行かないんです。診察の予約をし、病院まで行き、診察を待ち、診察され、またお会計で待つ…一連の作業には何時間もかかるので「軽微な不調だから」と病院へ行くこと自体をやめる人も多いのが現状です。特にお子さんがいる方は子連れで病院に行く手間を考えると自分のことは後回しで、受診を先送りしてしまうという声もよく聞きます。
でもフェアワークさんのオンライン社内診療所「Fair-Clinic」を使えば、スマホ一つで待ち時間なく診察してもらえて、疲れ目に効く目薬も自宅に配送してもらえるというわけです。これはとても楽だな、と思いました。
━━御社の事業にオンライン社内診療所「Fair-Clinic」がマッチしたポイントはどこですか。
前提条件として、当社に所属する人材はさまざまなIT分野で活躍するクリエイターなので、「IT」と「オンライン」のどちらにも抵抗感がなく、親和性が高かったことがあげられます。また、長時間パソコンに向き合うことで生じる眼精疲労など「今すぐ病院で処置しなければならない急性の不調ではない」ため、診察を先送りにしている人が多いという現状もポイントでした。
私たちは、他の会社が提供する福利厚生システムでよくある「週に1回コンビニのコーヒーが安くなる」というような、「金額が安くなる」「あるとちょっと便利になる」系の福利厚生サポートには、魅力を感じませんでした。
当社に所属するクリエイターさんたちに必要なのは、オンライン診療などのちょっとハイレベルなサービスだと思っていたのです。普段からITを使いこなし、効率重視の働き方をしているからこそ、病院や薬局でのアナログ的な対応に「なんでこんなに不便なんだ」と感じる人は、この業界には多いと思います。
また当社の登録クリエイターさんは、ほとんど自宅で働いているというのもポイントですね。自宅で完結できるオンライン診療はもちろん、必要な薬が自宅に配送されるのは、本当に助かるサービスです。当社では地方在住のスタッフも多いので、オンライン診療で都心と同様のサービスが地方の自宅で受けられる点も、公平でありがたいなと思っています。
━━御社がこれから目指す未来像について教えてください。
私たちは所属するクリエイターさんそれぞれのパフォーマンス向上に役立つサービスや環境を提供したいと思っています。
僕自身も元々クリエイターなので、そこの価値はより一層高めていきたいと思っています。クリエイターさんのパフォーマンスや生産性は、その人自身の健康に依存する部分が大きいです。例えば「花粉症」の人は花粉の時期になると、それ以外の時期に比べて極端に生産性が落ちてしまうので、そのあたりを軽減し、より働きやすい環境を作りたいと考えています。
私たちは企業への人材派遣事業も行っていますが、派遣社員に比べフリーランスの方々はより「守られていない」と感じています。現在、IT業界はすごく裾野が広がっているのに、労災に関しては「パソコンを触っていても、ケガすることはあんまりないよね」と軽視されている現状がもどかしいです。
この業界で起こりやすい目の疲れなども、積み重なると重大な疾患になることがあります。でも現状は「疲れ目ぐらい大したことはない」と、ないがしろにされている部分が多いです。IT業界自体が若い業界なのでまだ問題が表面化していませんが、長時間座り続けることによる運動不足や極度な眼精疲労がもたらす重大な疾患など、これから弊害が露出してくるのではないかと危惧しています。
IT業界で活躍するクリエイティブ人材が、フリーランスでも安心して働ける環境を整えていきたいです。年齢を重ねて健康面で心配が重なってきた時に、保険すらちゃんとやってこなかった、などということがないようにしたいですね。また当社がここまでフリーランスの福利厚生に力を入れることで、他社さんでも「フリーランスであそこまでしているんだから、うちもやらなきゃダメだよね」とIT業界全体が健康面を重視するようになっていけばいいなと思っています。