従業員支援プログラム(EAP)とは?サービス概要や企業の導入メリットについて

従業員支援プログラム(EAP)とは?サービス概要や企業の導入メリットについて

メンタルヘルス対策の重要性が叫ばれている昨今、従業員支援プログラム(EAP)を導入する企業が増えています。

自社が持つ人的資本を最大化するメリットがあることはもちろん、従業員のウェルビーイングを高める環境づくりにも貢献すると考えられました。

今回は、従業員支援プログラム(EAP)の概要を紹介します。

導入するメリットや、サービスを選ぶ際のポイントを解説しますので参考にしてみましょう。

目次

【従業員支援プログラム(EAP)について】

従業員支援プログラム(EAP=Employee Assistance Program)とは、「メンタルヘルス不調の従業員を支援するプログラム」と定義されています。(引用:厚生労働省「e-ヘルスネット」より)

もともとは1950年代のアメリカで生まれた手法であり、主に帰還兵の間で急拡大したアルコール依存症・うつ・薬物依存症対策でした。

「アルコールを摂取しすぎてしまう」など表面上の問題に対処するだけでなく、根底にあるメンタル状態に着眼したことで話題となり、ケアの狙いは現代にも受け継がれています。

日本では、過労による自殺・職場ストレスによるメンタル不調などが要因となり、急速に従業員支援プログラム(EAP)が広がりました。

【メンタルヘルス対策推進の「4つのケア」とは】

厚生労働省は「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を定めており、職場における心の健康づくりには下記の「4つのケア」が欠かせないとしています。

  1. セルフケア
  2. ラインによるケア
  3. 事業場内産業保健スタッフ等によるケア
  4. 事業場外資源によるケア

順にみていきましょう。

①セルフケア

「セルフケア」とは、その名の通り自分の健康を自分で守る取り組みです。

ただ個人の努力に依存するだけでなく企業全体でセルフケアに関する情報を発信し、ストレスやメンタルヘルスに関する正しい知識習得をサポートする必要があると提示しました。

②ラインによるケア

「ラインによるケア」とは、管理職などより上位のポジションにあるマネージャーが部下に対しておこなうケアです。

従業員から寄せられる相談事に対処しつつ職場環境を見直し、安全配慮義務に則って対策する重要性が説かれています。

事業場内産業保健スタッフ等によるケア

「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」は、産業医・保健師・衛生管理者など専門家によるケアを指します。

ただし事業場にこれらの産業保健スタッフを置いていない企業も多く、人事部社員や社内相談窓口の担当者などが役割を担うこともあるでしょう。

個別のケアプラン・全体に向けた教育プログラムなどを立案する立場でもあります。

事業場外資源によるケア

「事業場外資源によるケア」とは、社外の専門家によるケアを指します。

相談者の話が社内に広がったり人事評価を気にして相談できなかったりする弊害をなくし、門戸の広いケアを実施することができるでしょう。

従業員支援プログラム(EAP)は、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」もしくは「事業場外資源によるケア」に該当します。

社内で従業員支援プログラム(EAP)を実施する際は前者、社外の専門家を頼って従業員支援プログラム(EAP)を実施する際は後者です。

上記4つのケアが充実していれば、効果的にメンタルヘルスケアができるでしょう。

【従業員支援プログラム(EAP)を導入するメリット】

従業員支援プログラム(EAP)を導入するメリット

社内組織によるメンタルヘルス対策ではなく、従業員支援プログラム(EAP)のようにあえて外部組織を使う理由はどこにあるのでしょうか。

ここでは、従業員支援プログラム(EAP)を導入するメリットについて解説します。

➢ 相談しやすい環境をつくれる

従業員支援プログラム(EAP)をきっかけにメンタルヘルスを意識したことで、心身の問題は各段に相談しやすくなります。

「自分以外にも同じような悩みを持っている人がいるかもしれない」「相談することは恥ずかしいことではない」というヘルスリテラシーが築ければ、小さな悩みでも積極的に相談してくれる従業員が増えるでしょう。

早期の相談が常になると、リスクの高い従業員を早期発見しやすくなります。

個別にフォローアップするなど対策も取りやすく、メンタルヘルス対策として非常に有効な施策となるでしょう。

➢ 医師・保健師など専門家と連携できる

効果的な従業員支援プログラム(EAP)にするためには、医師・保健師・公認心理師など専門家のノウハウが欠かせません。

リワークプログラムのように復職までのフローを築いたり、就業環境を総合的に改善するためのコンサルティングをしてくれたりすることもあるでしょう。

病院など専門機関への受診が必要であれば紹介してくれるなど、必要で適切な支援へ繋げるパイプ役も担ってくれます。

また、専門家との連携が強い企業ではメンタルヘルスだけでなく身体の健康についても相談しやすくなることもメリットです。

「家族が出産したばかりで産後うつが心配だが、相談できる場所がないか」「がん検診を受けたいがどこでどう申し込めばいいか」など一般的な相談もできるため、メンタルヘルス不調の従業員以外のカウンセリングも実施してもらうとよいでしょう。

➢ 予算に応じて内容をアレンジできる

従業員支援プログラム(EAP)の内容は企業により異なるため、予算に合わせてアレンジしやすいことも魅力です。

社内に産業医やカウンセラーなどを常駐させる場合、コストは高くなる傾向にありますが「いつでも相談できる」という安心感につながるでしょう。

社内の文化や事情を把握したうえでカウンセリングしてもらいやすく、従業員だけでなく人事部社員や経営層からの相談も受けるよきビジネスパートナーとして機能します。

外部の専門家を頼る場合、社内に常駐させる場合と比較してコストを抑えられます。

必要なときだけ利用できるため中小企業でも利用しやすく、オンラインカウンセリング・電話カウンセリング・メールカウンセリングなど、柔軟に対応してくれることが多いでしょう。

客観的な視点でアドバイスしてくれるため、自社の見えない課題に気付けることもあります。

【従業員支援プログラム(EAP)選定時のポイント】

従業員支援プログラム(EAP)選定時のポイント

最後に、従業員支援プログラム(EAP)を導入するときのポイントを解説します。

特に外部の専門家を頼る場合、複数のサービスを比較するときの選定基準を持つことが大切です。

サービスの選定基準として以下の3点を押さえることが大切といえるでしょう。

①医師・公認心理師・保健師など専門資格を持つスタッフが豊富か

医師・公認心理師・保健師など、専門資格を持つスタッフがいるか事前に確認しておきましょう。

精神保健指定医・公認心理師などメンタルヘルスに精通したスタッフがいれば、より安心です。

上記のような専門家は特定領域に対する深い知見があることに加え、豊富なネットワークを持っています。

いざ受診となったときにどうすればいいか、福祉の手を借りる手続きをどう進めればいいかなどアドバイスしてもらえるため、頼っていきましょう。

②メンタルヘルス以外の相談にも対応してくれるか

従業員支援プログラム(EAP)は基本的にメンタルヘルスに悩む従業員向けの支援施策ですが、メンタルヘルスの悩みやストレスは身体に現れやすいことも特徴です。

職場の人間関係や家族との関わり方などコミュニケーション上の問題に発展することも多く、複合的な視点が必要となってくるでしょう。

そのため、メンタルヘルス以外の相談にも対応してくれる、または医療機関と連携したサービスを選定することがおすすめです。

「相談したけれど対応外だと言われた」という徒労感を与えないためにも、必要な要素と思っておきましょう。

③対応時間・対応手段が柔軟か

従業員支援プログラム(EAP)のなかには、対応時間・対応手段に制限を設けているサービスも多いです。

土日祝日でも相談できるか、就業前後の時間帯などを使って同僚に気づかれずに相談できるかなど、細かく確認しておきましょう。

また、個人が抱えるメンタルヘルスを解決するだけでなく、職場環境そのものに目を向けて対応してくれるサービスも存在します。

ワークエンゲージメントを高められる風通しのよい社風づくりをしたいときにこそ、役立てていきましょう。

【まとめ】

従業員支援プログラム(EAP)は、メンタルヘルス不調者だけでなく職場環境そのものを改善する手段として注目されています。

専門家と連携すればサポートのクオリティを上げやすく、ノウハウやネットワークを活かしたアドバイスを受けやすくなるでしょう。

フェアワークでは、精神科医・公認心理師をはじめとする専門家チームが、健康経営の推進をご支援いたします。

産業医契約ストレスチェック組織サーベイの実施職場カウンセリング(EAP)まで、まずはお気軽にお問合せください。

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