【離職防止】職場の雰囲気が悪い時の改善策
職場の雰囲気が悪いと、責任の押し付け合いや上辺だけのコミュニケーションが増え、どこかギスギスしてしまいます。
ミスやトラブルが増えて取引先からの信頼を失ったり、退職者が相次いで採用・育成コスト増大による収益の悪化につながるケースも多いです。
今回は、職場の雰囲気が悪いときの改善策について解説します。
雰囲気が悪くなっている原因を探りつつ、会社として何をしなければいけないか探っていきましょう。
【雰囲気が悪い職場の原因・特徴】
まずは、雰囲気が悪い職場となる原因を探っていきます。
下記の項目を満たしている職場は危険信号が出ていると捉えましょう。
➢ 徹底した縦割り組織になっている
縦割り組織型の運営が根付いていると、部署間の確執を生みやすくなります。
本来であれば同じ会社の社員として協力しあうべきであるものの、「他の部署に手柄を取られたくない」という競争心が先立つことも多いです。
また、「うちの業務を増やしたくないからどうにか他部署に仕事を押し付けたい」という打算的な考えも出てくるでしょう。
縦割り組織は、トップダウン型でリーダーシップを取りたい組織や、専門性ごとに細分化した管理・運営をしたい組織に向いています。
ただし社内コミュニケーションを活性化させる施策を別途実施し、横断型の会話も生まれるよう対策しておくことが大切です。
➢ チームワークが必要な仕事が少ない
チームワークが求められる仕事があまりなく、個人プレーで完結してしまう場合も職場の雰囲気が悪くなりやすいです。
どんな仕事でも最低限のコミュニケーションが必要とされていますが、チームビルディングをせずとも進行できてしまう仕事はまだまだ多く、専門性が高い仕事であるほどその傾向が高まります。
「余計なコミュニケーションで仕事の邪魔をしてほしくない」と感じる人が増え、一体感も仲間意識も育たなくなってしまうでしょう。
一見非効率的に見えても、プロジェクトを立ち上げたうえで的確なチームビルディングができれば、モチベーション向上や社内コミュニケーション促進に役立つ可能性が高いです。
自社やチームに対するエンゲージメントを高めて離職防止を図るためにも、特に意識していきましょう。
➢ 残業・休日出勤が多い
残業や休日出勤をしないと業務が回らないくらい忙しい職場は、余裕がなくギスギスした雰囲気になってしまいます。
心のゆとりがなくなり、部下や後輩に当たり散らしてしまう人も増えるでしょう。
パワハラ・職場いじめ・嫌がらせなど人間関係のトラブルも増えるようになり、メンタルヘルスを病んだりストレスが蓄積して退職したりする社員が出てきます。
また、疲労や過労による体調不良や注意力が散漫になることによるミスも予想されます。
業務を効率化することができないか、そもそも無駄な業務をしていないか、棚卸ししながら改善していきましょう。
【職場の雰囲気が悪いときに実施したい改善策】
ここからは、職場の雰囲気を改善するための施策を紹介します。
少しでもギスギスした空気感がある場合は、深刻化する前に早めの対策を心掛けましょう。
① ジョブローテーション制度を導入する
ジョブローテーション制度とは、他の部署・役職の仕事を体験するための制度です。
職場体験要素の強い1~2日程度の短期ジョブローテーションから、年単位でさまざまな部署を回るジョブローテーションまで導入形態はさまざまです。
部署間の相互理解を促進する手法として効果的であり、縦だけでなく横のつながりを強めたいときにおすすめです。
まずは実務に影響が出ない範囲からスモールステップで導入し、協力体制を築いていくことを意識してみましょう。
② コミュニケーションツールを導入する
社内チャット・社内ポータルサイト・グループウェア・オンラインミーティングシステムなど、コミュニケーションツールを導入する方法です。
雰囲気がよい職場は社内コミュニケーションが活発であることが多く、心理的安全性も高いです。
部署・役職・年代の幅を超えて気軽な会話ができるようになれば、業務上の細かな気づきからプライベートでの悩みまで幅広く相談しやすくなるでしょう。
また、相談したいときにすぐ活用できるツールを用意しておくことも重要です。
コミュニケーションツールの導入自体が目的となり形骸化しないよう、定期的にツールを使う機会を設けるとよいでしょう。
後述するオンライン上の社内イベントなどに取り入れることも効果的です。
③ 社内報や社内SNSを使って情報共有する
社内報・社内SNS・社内掲示板などを活用し、情報共有を増やしていく方法です。
例えば同じ部署内で活用する場合、書類の提出日やワークフローに関するアラートを出したり細かな業務進捗報告やトラブルシューティングを報告しあったりすることがおすすめです。
部署を超えて活用する場合、誕生日を迎えた社員・子どもが生まれた社員・新入社員などをピックアップして紹介し、社内コミュニケーションのきっかけづくりをするとよいでしょう。
こうした情報共有の場は、ノウハウやナレッジの蓄積場所としても活用できます。
社外で開催されている、役立ちそうなセミナー・勉強会・展示会・イベントなどの情報を掲載することもでき、自発的なスキルアップに役立つ可能性も高いです。
④ 社内イベントを企画・実施する
社内イベントを企画・実施して社員同士が交流する機会を設けてもよいでしょう。
バーベキュー大会・スポーツイベント・日常的な飲み会・社員旅行など、予算や規模感に合わせて企画の内容を変動させられることがメリットです。
新型コロナウイルス対策として大勢での集会を避けたいときやテレワーク社員も巻き込みたいときは、オンラインでできるイベントを導入してみましょう。
オンラインの場合、共通点探しゲーム・ワードウルフなど気軽にできるコミュニケーションゲームや、他己紹介など短時間でのプレゼンテーションゲームをするのが効果的です。
普段顔が見えづらい他部署の社員とチームを組めば、雰囲気の悪さも改善されていきます。
⑤ 座席を撤廃しフリーアドレスにする
フリーアドレスとは、固定の座席を撤廃しその日ごとに業務スペースを変えていく制度です。
自由もしくはランダムに座席を選べるため、部署を超えたコミュニケーションが生まれやすくなるでしょう。
経営者と新入社員が横並びで仕事をするなど、新たな取り組み策としても有効です。
顔見知りの社員が増え、気軽な挨拶や相談もできるようになるでしょう。
オフィスの壁を取り払うため見た目の圧迫感もなくなります。
空間的にも気持ち的にも「風通しのよい職場」となるため、ぜひ取り入れてみましょう。
⑥ 社内アンケートを実施する
定期的に社内アンケートを実施し、自社が抱えているコミュニケーション上の課題点をピックアップしていく方法です。
実際にアンケートをきっかけとして社内改善に着手した企業は多く、有給取得日を社員同士で調整したり同期を再集合させて研修をしたり、さまざまな企画が生まれます。
「会社が現場の意見をきちんと吸い上げてくれる」という実感も得られ、組織全体に対するエンゲージメントも向上していくでしょう。
満足度高く働いている社員が増えると、職場の雰囲気もよくなっていきます。
⑦ 社員のコンディションを定期的に把握する
社内アンケートに加え、社員個人のコンディションを定期的に把握することも効果的です。
例えば健康上での問題を抱えている社員がいると分かれば、周りにフォローの要請をしたり無理のない働き方を提供したりすることができるでしょう。
心理的安全性が低い社員がいると分かれば、当人から発信された意見をピックアップしたり大きく評価したり細やかな対応が可能です。
コンディションの把握には、組織サーベイツールの活用が効果的です。
社内アンケートのような形式で気軽に回答できるものが多く、月別・部署別など項目ごとに可視化することもできるため便利です。
【まとめ】
当然ですが、職場の雰囲気が悪くて得られるメリットは、ありません。
ギスギスした人間関係が続いてストレスに感じたり、業務上のミスや隠ぺいが頻繁に起きたり、トラブルの元となることばかり起きるでしょう。
今回紹介したような改善施策を導入し、可能な限り早急に対処していくことが大切です。
FairWork surveyでは、社内の施策が従業員のエンゲージメントやモチベーションにどのような影響を与えたか可視化することが可能です。
組織の課題やニーズに合わせたサーベイを任意に実施でいるため、社員の本音や隠された課題も発見しやすくなります。
社内アンケートや社員コンディションサーベイツールをご検討中のご担当者様は、お気軽にお問合せ下さい。
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