【自己肯定感とは?自己肯定感の低い社員の特徴】

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新人育成やマネジメントを担う役職にとって、「若手人材をどう成長させるか」は大きな課題です。

特に近年の若手社員に対し、「少し指摘を加えただけで反発されてしまった」「打っても響かない人材が多い」と感じる人も多いでしょう。

人材の特性にマッチした教育をすることは難しく、社員の自己肯定感を育成できていない企業も目立ちます。

今回は、社員の自己肯定感育成に焦点を当てて解説します。

若手だけでなく中堅社員やマネジメント層にも当てはまる項目が多いため、ぜひ参考にしてみてください。

【自己肯定感とは?自己効力感との違い】

自己肯定感とは

自己肯定感とは、「ありのままの自分の姿を受け入れ、自分に価値があると感じる肯定的な意識」のことを指します。

よく混同されがちですが、「自己効力感」とは異なるものと捉える必要があります。

自己効力感は、自分が優れた結果を出すための能力を持っていると感じる意識のことであり、「自信」と言い換えることもできるでしょう。

あくまでも結果を出すことがベースになっているため、結果を出せていれば自己効力感は高まり、反対に結果を出せていなければ低くなります。

一方で自己肯定感は、例え失敗したとしても自分には人間的な価値があると感じることが特徴です。

「いい部分も悪い部分も含めて自分である」というポジティブな感情からくるため、他者の評価に一喜一憂せず、自分なりの尺度を持って行動することが可能です。

【自己肯定感の低い社員の特徴】

自己肯定感の低い社員の特徴

ここでは、自己肯定感の低い社員の特徴をピックアップしてみましょう。

自己肯定感が低いと円滑なコミュニケーションができず、仕事がうまくいかなくなるケースもあるため、注意が必要です。

➢ 自分に自信がない

自己肯定感が低い人は自分に自信がなく、「何をやってもどうせダメだ」と考えてしまう癖があります。

仕事はもちろんスポーツ・勉強・趣味など全ての分野において自信が持てず、自己効力感も低い状態だと言えるでしょう。

大きなプロジェクトを任されるなどチャンスがやってきたときも、喜びや期待感より先に失敗してしまう自分の姿を想像しやすくなります。

メンタルヘルス不調を起こしやすいとも言われているため、必要以上のプレッシャーやトライ&エラーでの仕事には向きません。

➢ 他者からの評価を基準にしている

他者からの評価を気にするため、自分なりの価値観を持ちづらいことも特徴です。

「自分の考えはこうである」という明確な意見・主張を唱えられず、誰かに合わせて迎合してしまうシーンが多いでしょう。

仕事であれば上司や先輩、学校であれば教師や友人、家庭であれば親や配偶者などの意見を気にしすぎてしまい、自己判断できなくなります。

そのため、頼まれ事を断れず安請け合いしてしまうことも多いです。

ビジネスシーンでは特にトラブルやクレームにつながりやすいポイントでもありますので、注意しておく必要があるでしょう。

➢ 迷いやすく優柔不断である

自分なりの価値観や判断基準を持てないからこそ、迷いやすく優柔不断です。

一度決めたことを貫き通すことも苦手で、意見をコロコロ変えたりその場の雰囲気に合わせて発言したりすることも多いでしょう。

一貫性のある発言ができずに信頼を失ったり、否定されることを恐れて発言できずチャンスを無駄にしたりすることも増えてしまいます。

スピード感のある判断・決断が要される仕事には、適性がないとも言えます。

まずは自己肯定感を育む教育をするなど、根本的な解決が必要になってくるでしょう。

➢ 自責性が強すぎる

失敗やトラブルがあったときの自責性が高く、自分を責めすぎてしまうことがあります。

反省を繰り返しながらスキルアップしていくことは誰にとっても必要なことですが、自己肯定感が低い場合、「必要以上に」責任を感じてしまうことが問題だと言えるでしょう。

やがて自分の性格や人間性の部分まで自己攻撃してしまい、「自分は使えない人間だ」と落ち込んでしまうこともあります。

次に新たなことにチャレンジする気概もなくなってしまうため、無難かつ簡単な業務だけを黙々と遂行するのみに留まることが多いでしょう。

責任のある仕事を避けようとすることも、自己肯定感がない人の特徴だと言えます。

➢ 失敗を怖がりすぎる

ひとつの失敗で全てがダメになってしまったと感じることが多く、失敗を怖がりすぎる特徴があります。

そのため、責任のある仕事や部下の教育などに消極的です。

また、完璧主義であることも多く、いわゆる「0か100か」「白か黒か」の二極化思考に陥りやすいとも言われています。

全体的によい兆候があっても、ミスがひとつでもあると許せなかったり部分点の評価ができなかったりするシーンが出てくるでしょう。

自己肯定感が低いことは、ビジネスをするうえで大きな問題だと分かります。

【自己肯定感を高める方法は?】

自己肯定感を高める方法は?

自己肯定感の高低は幼少期から育成されたものであることが多いため、一気に変革することは難しいというイメージがあるかもしれません。

しかし、自己肯定感が低いからといって育成を手放してしまっては、組織として最大のパフォーマンスは発揮できなくなるでしょう。

まずは自己肯定感を高める施策を取り入れ、少なくとも自社での業務に対しては前向きになってもらうことが理想です。

ここでは、自己肯定感を高める方法について解説します。

➢ スモールステップで成功体験を積ませる

自己肯定感の低さは、過去の失敗体験からきていることが多いです。

失敗した経験が多い人や、失敗を責められる経験を繰り返してきた人は自己肯定感が下がりやすくなるでしょう。

まずは「自分でもやればできる」と思えるようなポジティブな経験を味わうことが重要です。

そのためには、スモールステップで成功体験を積ませましょう。

「小さなプロジェクトを任せる」、「日々のちょっとしたルーティン業務を全面的に依頼する」など、内容は何でも構いません。

例え誰がやっても成功するであろう業務であったとしても、「成功した」ということにフォーカスを当てて正しく評価していくことが大切です。

少しずつ業務をレベルアップさせていけば仕事に対する自信につながるケースもあるため、ぜひ取り入れてみましょう。

➢ 代理経験を得るために成功プロセスを学ぶ

成功を得るためには、代理経験を積むことも大切です。

過去に成功した人の業務プロセスや考え方を学び、まずは真似ていくことで成功のきっかけを掴みやすくなるでしょう。

自己肯定感が低い人は、自分で1から判断し、行動することに対する苦手意識が強いものです。

まずは「判断する」ことへのプレッシャーを取り除き、過程を真似ながら成功体験を積んでいきましょう。

誰かに追随することを繰り返せば、自分なりの仕事の流儀が見つかりやすくなります。

少しずつアレンジを加えるなど自主性が育つ可能性もありますので、自社が蓄積しているノウハウやナレッジは惜しみなく共有していきましょう。

➢ 期待の根拠について言語的説明をおこなう

どんな期待をして業務を任せているのか、言語的な説明をすることも重要です。

自己肯定感が低い人は、自分がなぜ周りから期待されているか分からず重大なプレッシャーに感じることが多いです。

業務を依頼する理由やメンバーに選定した理由を明確に説明することは、目的や意義を意識することにつながるでしょう。

その際、なるべく数字など客観的な指標を使って説明することが理想です。

「今まで〇ヶ月経ってもなかなか完了しなかった業務をコツコツ進め、2ヶ月で完了させてくれた実績を買っている」

「メールでの問い合わせ対応件数が平均件数の1.5倍以上あり、効率的な仕事ができていることの現れだと思う」

など個人的なパフォーマンスを評価するような声かけをしていきましょう。

他ではなくあえて自分が依頼されていると実感することで、自己肯定感を育むきっかけになります。

➢ 職場の心理的安全性を高める

職場の心理的安全性を高め、自己肯定感が低い人でも活躍できる社風を作ることも重要です。

例えば、下記のような職場は心理的安全性が高い状態だと言えます。

  • 突発的なアイディアを出してもみんなが耳を傾けてくれる
  • 年齢・性別・役職に関わらず気軽に発言できる体制がある
  • ミスや失敗をしても助け合う風土が築けている
  • 意見を言うこと自体を賞賛してもらえる
  • 立場上の対立が人間関係の対立につながっていない

心理的安全性についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考ください。)

つまり、誰でも積極的に発言でき、かつ否定されない会社であると分かります。

また、失敗やミスがあっても必要以上に責められることがなく、組織全体でカバーしあうような会社であるのが理想的です。

このような会社に所属していると、失敗やミスを恐れすぎる気持ちが薄れます。

「まずは何でも挑戦してみよう」という前向きな気持ちを育みやすく、自己肯定感が低い人でもいつの間にか前のめりに働きやすくなるでしょう。

この職場であれば大丈夫という安全性を保つことは、パフォーマンス向上施策としても有効であることが分かります。

【まとめ】

自己肯定感が高いと、失敗をしたときでも真正面から問題点に向き合い、エラーを解決していくことができます。

「いい部分も悪い部分も含めて自分である」というポジティブな気持ちが根付き、人のミスにも寛容になるため円滑なコミュニケーションを築きやすくなるでしょう。

自己肯定感の高い社員を育成することが、組織に欠かせない要素であることが分かります。

FairWork surveyでは、従業員がどれくらい職場への心理的安全性を実感しているかなどを数値化して調査することが可能です。

エンゲージメントや幸福度なども測定でき、施策の効果を可視化する際にも役立つでしょう。

パルスサーベイによる組織運営の最適化を狙いたい方は、ぜひ導入を検討してみてください。

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