【1on1ミーティングとは?】意味や目的、効果的な進め方を解説!
リモートワークやフレックスタイム制度の導入により、社内コミュニケーションの減少に悩む企業が増えています。
社内コミュニケーションが少ないと「目の前の仕事を片づける」だけの働き方になりやすく、エンゲージメントやモチベーションを感じる機会も減ってしまうでしょう。
今回は、社内コミュニケーション手法のひとつである「1on1ミーティング」について解説します。
1on1ミーティングをする意味・目的や効果的な進め方にも触れるため、コミュニケーションの方法についてお困りの方はぜひ目を通してみましょう。
【1on1ミーティングとは?】
1on1ミーティングとは、上司と部下が1対1(1on1)で対話する社内コミュニケーション手法です。
人事査定後の評価面談や相談事があるときに不定期開催する個人面談とは異なり、「定期的」かつ「短時間」で実施することが1on1ミーティングの特徴です。
大まかな目安として、1on1ミーティングは週1回・10~20分程度の開催が望ましいとされています。
仕事の話だけでなくプライベートの相談・気軽な雑談など何を話してもいい場として活用されるため、社内コミュニケーション活性化に貢献するでしょう。
普段なかなか時間を取れないコーチングの場として活用すれば「部下のための時間」にすることもでき、さまざまなメリットが得られます。
【1on1ミーティングをする意味と目的】
1on1ミーティングをする主な目的は、社内コミュニケーションの構築にあります。
下記では、1on1ミーティングによる社内コミュニケーションの構築がどのような意味を成すのか解説します。
①風通しのよい職場をつくる
上司と部下が定期的かつマンツーマンで対話する機会を設けることは、風通しのよい職場づくりに貢献します。
普段は忙しく細かな相談・質問ができない上司に対しても、1on1ミーティングの場であれば気軽に話しかけられるという人も多いでしょう。
「上司がきちんと自分の話に耳を傾けてくれる」という環境は、心理的安全性の向上にも寄与します。
何でも相談できる頼れる上司として見てもらうためにも、1on1ミーティングを活用していきましょう。
②フィードバックによるパフォーマンス向上を狙う
1on1ミーティングは、「今の担当業務に対する困りごと」「取引先とうまく人間関係を構築する方法」など悩み事を共有する場として役立ちます。
上司が保有しているノウハウ・ナレッジを積極的に部下に共有しフィードバックしていけば、部下のパフォーマンスは向上しやすくなるでしょう。
悩み・課題を解決する糸口が見つかり、業務に推進性を持たせられるかもしれません。
業務に関する相談は1on1ミーティング以外の場であっても可能ですが、わざわざ時間を取ってもらうことに躊躇う部下もいるものです。
悩みがあってもなくても開催される1on1ミーティングがあれば、相談に対するハードルも下げやすくなります。
③エンゲージメント・モチベーションを上げる
1on1ミーティングの場で業務への悩みを解消できたり気兼ねのないコミュニケーションができたりする経験が積み重なると、エンゲージメントが向上します。
「他でもないこの会社に貢献したい」と考える気持ちが自然と高くなり、会社の行く末を自分事として捉えるようになるでしょう。
会社が成長するには自分の成長が不可欠であると感じ、業務モチベーションが上がる効果も期待できます。
また、1on1ミーティングの場で個人のキャリアアップや「適材適所」を考えた異動について話し合うのもよいでしょう。
個人のことを真剣に考えてくれる上司の姿を見てエンゲージメントが上がる事例は多く、社内コミュニケーションの充実がエンゲージメントとして現れるきっかけにもなります。
【1on1ミーティングの効果的な進め方】
最後に、1on1ミーティングの効果的な進め方を紹介します。
いくつかの手法を解説するため、自社の課題や進めやすい方式を探ってみましょう。
➢ 目的を事前に周知しておく
1on1ミーティングを実施する目的は、事前に周知・共有しておきましょう。
これを徹底できていないと部下は通常通りの「評価面談」として1on1ミーティングを捉えられてしまうため、回数を経てもどこか緊張しがちになってしまいます。
自ら話題を提供し掘り下げて質問したり、気軽な雑談や失敗談を話したりする場としては使えなくなってしまうでしょう。
1on1ミーティングの目的は、社内コミュニケーションの活性化にあります。
まずは気軽に参加してもらうことを第一のステップとし、その後慣れてきてから部下のスキルアップやパフォーマンス向上を意識するなど、段階を踏んで導入していくとよいでしょう。
➢ 従業員サーベイを活用する
1on1ミーティングと同時に従業員サーベイを導入し、個人のコンディションについてフィードバックする場として活用することも効果的です。
従業員サーベイでは、エンゲージメントやモチベーションだけでなく、慢性的な体調不良の有無・心理的安全性・退職兆候などを可視化できます。
不安視される従業員がいれば個別にフォローアップするなど、対策が取りやすくなるでしょう。
対象社員が業務のことで悩んでいるのか、体調のことで悩んでいるのか、プライベートのことで悩んでいるのか、事前にある程度分かっているだけでも、より有意義な面談ができるでしょう。
特に社内コミュニケーション活性化による離職防止を狙うのであれば、先手の対応をするためにも従業員サーベイは不可欠です。
➢ 記録シートを活用する
1on1ミーティングで話したこと・次回聞いてみたいことは細かく記録し、次回に役立てます。
せっかく時間を取って社内コミュニケーションの場を設けていても、前回部下が話した内容を忘れたり毎回同じような話に終始してしまっている場合、かえって信頼性が損なわれます。
「時間の無駄だ」と部下に捉えられてしまうことで1on1ミーティングが形骸化する可能性もあるため、注意しておきましょう。
上司側は定期的に記録の内容を確認し、次回1on1ミーティングのアジェンダづくりに役立てるとよいでしょう。
お互いに内容を確認できる状態にしておけば、認識の祖語も防げます。
組織サーベイツールなど、DXの活用も、面談記録の管理を容易にしてくれます。
➢ コーチングとティーチングを分けて考える
1on1ミーティングは上司の持つノウハウを共有する場としても効果的ですが、一方的なティーチングにならないよう注意する必要があります。
ティーチングとは「答え・知識をそのまま教えること」であり、インプット型の学習をしたいときに便利です。
一方、コーチングは「正解するための方法・基本的な考え方を教えること」であり、学んだ内容を活かしてアウトプット型の学習をしてほしいときに向いているでしょう。
1on1ミーティングがティーチング偏重型の場となった場合、どうしても上司が話す時間が多くなります。
部下の悩みや不安を聞き出す意味合いが薄れてしまい、トップダウン型のコミュニケーションで対話が失われてしまうため、十分配慮しておきましょう。
【まとめ】
1on1ミーティングは、組織の社内コミュニケーションを支える重要な場として活用できます。
コミュニケーションが密になり部下の成長を支えるような運用ができれば、エンゲージメントやモチベーションも上がっていくでしょう。
FairWork surveyは、エンゲージメントや心理的安全性など、個人のコンディションを可視化できるサーベイツールです。
1on1ミーティング前に事前に悩みを把握することや、1on1施策の効果測定とフォローとして活用することもできるため、より効果的な1on1ミーティングを検討する場合には、ぜひお役立てください。