【人的資本経営とウェルビーイングの未来】

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チームビルディングや組織運営最適化に積極的な企業には、共通して「人的資本経営」の考えが根付いています。

自社で働く社員を資本として捉え投資していくことで、社員にとっての居心地は確実に上がっていくでしょう。

結果として従業員エンゲージメントが向上し、会社にとってもメリットがある取り組みとなっています。

今回は、人的資本経営ウェルビーイングの未来を探っていきましょう。

国内・海外でどんな取り組みがおこなわれているかも紹介しますので、トレンドを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

人的資本経営とは

人的資本経営とは

人的資本経営とは、自社で働く社員へ投資していく経営手法です。

社員を資本として捉える考え方であり、社員が精神的・身体的に満たされている「ウェルビーイング」な状態を目指すことがひとつのゴールとされています。

従業員エンゲージメントが上がるため高い業務パフォーマンスを発揮してもらいやすくなるだけでなく、人が人を呼んで採用を加速化できたり社内外からの企業イメージが上がったり、さまざまなメリットがあるとして注目されました。

人的資本経営にまつわるトレンド

人的資本経営にまつわるトレンド

まずは、人的資本経営にまつわるトレンドを探っていきましょう。

国内外での取り組みに目を向け、どんな取り組みがおこなわれているか知ることが人的資本経営導入の第一歩です。

経済産業省による人的資本経営の推進

経済産業省では、中・長期的な企業価値向上の観点から、人的資本経営を推進しています。

2020年1月には「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」が設置され、人的資本経営において経営陣・取締役会・投資家がどんな役割を果たすべきか、議論されました。

また、2021年9月には「人的資本経営に関する調査」がおこなわれ、人的資本経営を進めるうえでのポイントや必要なアクションが模索されています。

政策の一環として国が人的資本経営に着手しているということであり、非常に大きなニーズがあることが分かるでしょう。

今後人的資本経営に取り組む企業が高く評価される可能性もあり、早めにノウハウを蓄積しておくことが大切です。

国際標準化機構によるISO30414の策定

2018年に、国際標準化機構がISO30414を策定しました。

これは「人的資本に関する情報開示のガイドライン」であり、人的資本経営への取り組みがそのまま企業価値に反映されやすくなっています。

実際に投資家観点での重要性が高まってきており、2020年にはアメリカで人的資本に関する情報開示がルール化されました。

この流れを受け、日本でも2021年にコーポレートガバナンスコードが改定され、人的資本に関する開示の補充原則などが見直されています。

収益性の良し悪しだけで企業評価をする時代が、終わりに近づいていることが分かります。

企業が社会的責任の一端を担い、ビジネスとウェルビーイング達成の両輪を回すことが求められているのです。

人的資本経営に注目が集まっている理由

人的資本経営に注目が集まっている理由

ここでは、人的資本経営に注目が集まっている理由を紹介します。

なぜここまで人的資本経営が時代に求められているのか学び、目的・意義を把握しておきましょう。

ESGの視点が広まっているから

ESGとは、「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」の頭文字を取った造語です。

近年、上記3つの観点から企業の価値を見抜いて投資する「ESG投資」が盛んにおこなわれており、決して無視できないものになりました。

特に人的資本経営「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」に与える影響が多いと言われています。

例えば、ライフステージが変わっても働き続けられる会社であれば、ダイバーシティの担い手として社会的に評価されやすくなるでしょう。

また、ウェルビーイングな状態を維持することは不祥事・情報漏洩・人的資源の流出などの防止につながるという観点から、ガバナンスの評価も上がりやすくなります。

ESGの視点を導入したい企業にとって、もはや人的資本経営はなくてはならないものだと言えるでしょう。

産業保健ニーズが高まっているから

2015年からストレスチェック制度が導入され、企業におけるメンタルヘルス対策が急務となりました。

うつ病や適応障害などの可能性にいち早く気づいて対策できれば、ドロップアウトによる貧困など、個人に重くのしかかるリスクを排除できます。

また、企業にとっても労災認定や労働審判のリスクを防ぐ意味合いがあり、双方メリットの高い取り組みだと言えるでしょう。

つまり、不調な社員がほとんどいない会社は、それだけ人的資本経営に成功していると言えます。

産業保健の観点から人的資本経営に取り組む企業も多く、注目が集まっている理由が分かります。

どの業界でも人材確保に苦戦しているから

少子高齢化の影響で労働人口が年々減少し、業種・職種を問わず慢性的な人手不足に悩まされる企業が増えるようになりました。

AIやRPAを導入して業務の機械化をおこない対処することも有効ですが、人が担う業務はまだまだ多く、人手不足は収益に直結します。

そのため、人的資本経営に着手することで社員ひとりひとりの満足度を高め、離職リスクを下げようとする企業が多くなっています。

従業員満足度を上げられれば勤続年数も長くなり、自社に貢献してもらいやすくなるでしょう。

また、新たな人材を雇うための採用コストも減らせるなど、コスト面でのメリットも多いです。

採用手法が多様化しているから

労働人口減少により売り手市場が続いたことで、採用手法が多様化しています。

これまで一般的であった、書類選考・1次面接・2次面接・最終面接を経ての内定というフローが見直され、リファラル採用に乗り出す企業も増えてきました。

リファラル採用は自社社員に友人・知人・学生時代の先輩や後輩を紹介してもらって人材を採用する手法であり、社員のエンゲージメントが成否に大きく影響します。

自社に満足している社員がいれば、紹介の輪も広がり、母集団形成にも大いに役立つでしょう。

つまり、人的資本経営を叶えることは、人材を充実させることにもつながると分かります。

未来を見据えて人材に投資することで、中長期的な成功が期待できそうです。

人的資本経営を叶えるために必須な2つの要素

人的資本経営を叶えるために必須な2つの要素

最後に、人的資本経営を叶えるために必須の要素をチェックしていきましょう。

今後人的資本経営を実行する際のヒントとしてお役立てください。

自社のウェルビーイングを可視化すること

人的資本経営のためには、まず自社の状態を正確に可視化する必要があります。

どの分野におけるウェルビーイングが高い(低い)のか、従業員エンゲージメントが高い(低い)部署はどこか、年代・役職・地域ごとの差がないか、さまざまな視点から分析していきましょう。

小規模な調査を頻度高くおこないリアルタイムで情報をキャッチアップする「パルスサーベイ」や、数年に一度大規模な調査をおこない質の高い情報を入手する「センサスサーベイ」などを通せば、分析しやすくなります。

また、ストレスチェックなども活用し、業務パフォーマンス以外の切り口から社員を見つめ直す取り組みも大切です。

休職・退職リスクのある社員をフォローすること

ウェルビーイングを可視化することで、休職・退職リスクのある社員に気づきやすくなります。

リスクのある人に気づける仕組みそのものを確立できれば、フォロ-体制も敷きやすくなるでしょう。

定期的に1on1ミーティングをおこなってフォローしたり、組織運営最適化のための人事異動戦略を作れたりする可能性も出てきます。

また、休職・退職とまでいかないまでも、下記のようなモヤモヤを抱えた社員をフォローしやすくなるでしょう。

  • 結婚・育児・妊娠・介護など、プライベートでの悩み
  • なんとなく元気がないなど、慢性的な体調不良
  • 業務に集中しづらい環境・人間関係

どんな人でも幸福度高く働ける会社であれば、社内外の評価は高まります。

会社としてできることがないか、常に探り続ける姿勢が重要です。

まとめ

人的資本経営のためには、まず現状をしっかり把握することが欠かせません。

パルスサーベイセンサスサーベイを実行して現在のエンゲージメント・ウェルビーイングを可視化し、自社に足りない部分を把握していきましょう。

「FairWork survey」は、人的資本経営実現に最低なツールです。

各種サーベイ実行のシステム提供はもちろん、産業保健の観点に立ったアドバイスやPDCAサイクル構築サポートなども手掛け、幅広くサポートしています。

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