産業医が衛生委員会で話す「衛生講話」とは?【産業医監修】

産業医が衛生委員会で話す「衛生講話」とは?

衛生委員会において産業医による衛生講話の時間を設けられれば、衛生管理に対する意識を高めることができるでしょう。

貴重な情報収集の場として活用することもでき、従業員だけでは気づかなかった発見を得ることも可能です。

今回は、産業医が衛生委員会で話す「衛生講話」について解説します。

場合によってはテーマを産業医にオーダーできるケースもあるため、参考にしていきましょう。

目次

【衛生講話をするメリット】

衛生講話とは、衛生委員会内で実施される産業医からの講話を指します。

健康管理・衛生管理を目的に実施する研修に近く、情報収集をしたり意識を引き上げたりする効果があります。

衛生講話を安定して開催することで得られるメリットは、下記の通りです。

➢ 職場環境の改善につながる

衛生講話は、職場環境の改善に貢献します。

講話の内容と合致する自社の課題があれば、改善ポイントとしてピックアップできるでしょう。

新たな施策の知見を与えてもらったり、専門的な立場からアドバイスをもらったりすることも可能です。

職場環境が改善できればパフォーマンスも向上しやすく、会社にとっても従業員にとってもメリットのある取り組みとなります。

「衛生管理と言っても何から手をつければいいか分からない」という場合、衛生講話のテーマを参考にしてみることがおすすめです。

➢ 安全・衛生・健康に関する情報収集ができる

安全・衛生・健康に関する情報収集の場として衛生講話を活用している企業も多いです。

新聞・テレビ・ニュースサイトなどでも情報をキャッチすることができますが、情報収集に十分な時間を割けないことも多いでしょう。

特に衛生管理者や衛生委員会の議長は本業との兼任がほとんどで、委員会開催のために割ける準備期間は企業によりまちまちです。

そのため、専門知識を持ち常日頃から情報収集をしている産業医を頼る企業が多いのです。

時代のニーズやトレンドを反映したホットな話題を提供してくれる産業医であれば、より興味深い講話となるでしょう。

【事例集】衛生講話で扱われるテーマ

ここでは、衛生講話で扱われるテーマの例を紹介します。

衛生委員会の議題とリンクさせたり従業員の興味・関心が高いテーマに揃えたりすれば、より自分事として耳を傾けやすくなるでしょう。

衛生講話の内容は、産業医と衛生委員会メンバーが相談しながら決定することが大切です。

どちらか片方の押しつけにならないよう配慮しながら、オーダーしていきましょう。

<季節に関する衛生講話>

  • 花粉症
  • 5月病
  • 食中毒
  • 熱中症
  • アルコール関連

季節に関する衛生講話として、上記のようなテーマが挙げられます。

春先には、花粉症に悩まされる人が多くなります。

健康上重篤な被害がないと軽く見てしまうことの多い花粉症ですが、いまや国民病とも呼ばれる疾病です。

重症になると発熱したり、鼻づまりや目のかゆみで業務への集中力を欠き、生産性損失にも繋がります。

また、新入社員の配属・大型人事異動が落ち着くタイミングでもある5月には、いわゆる「5月病」と呼ばれるけだるさに悩まされることもあります。

一時的なものですぐ持ち直せば問題ありませんが、長くモチベーションが低下するとワークエンゲージメントが下がり、働く意義を見失ってしまいます。

その他、梅雨時期に発生しやすい食中毒・夏場の猛暑を乗り切る熱中症対策・歓送迎会や年末年始シーズンに合わせたアルコール関連の講話など、多種多様なテーマが存在します。

季節に合わせた講話にすれば、従業員に周知する際に高い関心を呼び起こせるかもしれません。

<時事に関する衛生講話>

  • 健康診断(生活習慣病予防検診)
  • ストレスチェック
  • 新型コロナウイルス感染症
  • ピンクリボンウィーク
  • ノーベル医学賞の受賞者・研究内容

時事系の衛生講話として、上記のようなテーマが挙げられます。

健康診断(生活習慣病予防検診)やストレスチェックは毎年実施するものであり、きちんと意義・目的を周知しておく必要があるでしょう。

どのような項目があれば要注意なのか、万が一気になる部分があればどう対応すべきか、検診後のアクションにも触れておくのが理想です。

産業医との連携が強い企業であれば、産業医面談に誘導することもおすすめです。

また、新型コロナウイルス感染症など近年特に注目されているテーマを扱ったり、ピンクリボンウィークに合わせて乳がん検診を推奨したり、さまざまな切り口が存在します。

ノーベル医学賞など、一見自社の企業活動に影響しないようなことでも情報を仕入れ、健康への意識を高めてみるのもよいでしょう。

<職場環境に関する衛生講話>

  • ハラスメント対策
  • 母性健康管理
  • 長時間労働が与える健康被害
  • 安全配慮義務
  • スムーズな復職支援

職場環境に関する衛生講話として、上記のようなテーマが挙げられます。

ハラスメント対策の講話は、どんな行動がハラスメントに当たるのか、どうハラスメントを予防するかなど管理職向けの話題としてもよいでしょう。

同様に、ハラスメントを受けたと感じたらどうするかなど、一般社員向けの内容にしてコンプライアンス委員会や産業医への相談を促す方法もあります。

また、産休や就労の制限を伴う母性健康管理について学び、ママ社員が働きやすい環境づくりを意識させる講話もあります。

ママ社員だけでなくパパ社員も対象としながら育休・時短取得・残業免除について話すことで、より自分事として捉える人の幅が広がります。

同様に長時間労働・安全配慮義務・復職支援など、職場環境整備に関する講話は数多く存在します。

自社にとって特に関心が高い項目からピックアップし、衛生委員会への興味を喚起してみることをおすすめします。

<セルフマネジメントに関する衛生講話>

  • ストレスマネジメントの方法
  • 食事の取り方と栄養バランス
  • 理想的な睡眠のリズム
  • 運動指導
  • 禁煙・減煙のすすめ

セルフマネジメントの衛生講話として、上記のようなテーマが挙げられます。

これらは特に、プレゼンティーズムから脱却するための講話として有効です。

プレゼンティーズムとは「何らかの疾病や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態」を指し、パフォーマンスの低下につながります。

本人でも気づかないままにプレゼンティーズムに陥っているケースも多く、衛生講話のように外から指摘されてはじめて行動に移す人も少なくありません。

そのため、食事・運動・睡眠など生活に欠かせない基本的なリズムを整えることを意識したり、ストレスマネジメントやアンガーマネジメントに関する知識を仕入れたりするとよいでしょう。

心身ともに健康であることが、仕事もプライベートも充実させる第一歩だと気づかせるきっかけとして有効です。

【衛生講話の内容は広く周知することが大切】

衛生委員会

前述の通り、衛生講話の内容は衛生委員会内のみに留めず、全従業員に向けて周知することが理想です。

そのためには、オンライン・オフラインどちらのツールも活用しながら周知していくとよいでしょう。

オンラインの場合、社内ポータルサイト・グループウェア・メーリングリスト・オンライン社内報などを活用した手法が挙げられます。

帰社する機会の少ない役職者・外回りの営業社員・テレワーク社員などにも周知しやすく、業務の合間を縫って好きな時間に閲覧できることが魅力です。

オフラインの場合、社内の掲示板・回覧板・朝礼や部署会議における口頭共有などが挙げられます。

衛生講話に関する何気ない社内コミュニケーションが生まれることも多く、記憶に残りやすいことがメリットです。

どちらの手法も同時に実施すれば、より高い興味を持ってもらえるかもしれません。

せっかく実施した衛生講話の効果を高めるためにも、参考にしてみましょう。

【まとめ】

衛生委員会では、可能な限り衛生講話を開催し、衛生管理・健康管理に関する意識の引き上げを図ることが理想です。

貴重な情報収集の場となることも多く、従業員の興味・関心を呼びやすくなるでしょう。

フェアワークでは、衛生講話のできる産業医契約・顧問医契約を手がけています。

労働安全衛生法および労働安全規則に基づく産業医契約はもちろん、コラボヘルス・データヘルスの実践、ストレスチェック組織サーベイの運用など、精神科医・公認心理師をはじめとする専門家チームが健康経営の推進をご支援いたします。

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